PS史上最多タイ7盗塁

ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(30)が9月30日(日本時間1日)、米ノースカロライナ州で痛めている左アキレス腱の検査を受け、1日(同2日)に手術を行うことが決まった。

 全治は6カ月程度の見込み。来日4年目の今季は112試合で打率.301、31本塁打。「144試合戦い、CSに進出できるような体調で戻ってきたい」と来季を見据え、検査のため9月23日に帰国していた。 ロイヤルズは、ポストシーズン史上最多タイの1試合7盗塁を記録した。3点を返した8回は4盗塁。9回に青木の同点犠飛が飛び出したのも、代走ダイソンが三盗を決めた直後だ。今季チーム153盗塁、成功率80.9%はいずれもメジャートップ。ネド・ヨースト監督も「試合を通じて相手にプレッシャーをかけたかった」と言った。

 その裏には、元日本ハム監督で、08年から10年途中までロ軍の指揮を執ったトレイ・ヒルマン氏(現ヤンキース育成担当特別補佐)が導入した日本流の走塁技術がある。同氏と意見交換を重ねたラスティ・クンツ一塁ベースコーチは「彼が日本で学んできたことを導入した」と明かす。その一つが、セットポジションの際の静止時間。「投手によって特徴がある。例えばある投手は、走者を見てけん制する時は1.2秒、打者へ投球する時は2秒。それを細かくデータを取って利用する。日本式を学んで情報が増えた」。クセを盗む名手でもある同コーチのもと、機動力野球が花開いた。