アギーレJ、ブラジル戦なぜシンガポール?

アギーレジャパンが日本代表のブランド力の向上とW杯予選対策を兼ねた「アジア戦略」を敢行する。日本サッカー協会は7日、10月10日に新潟でジャマイカ戦、同14日にシンガポールでブラジル戦を開催すると発表した。11日に来日するハビエル・アギーレ新監督(55)も海外への移動を伴う日程を了承。中南米の強豪との連戦でチームを強化していく。

 一粒で2度もおいしいアジア戦略が実現する。10月10日に新潟でジャマイカ戦を終えると、新生日本代表は空路、シンガポールに向かう。中3日となる14日には世界最大級のドームと言われるシンガポール国立競技場で、王国ブラジルとの対戦が正式決定した。報告を受けたアギーレ監督も胸を躍らせている。

 2つの思惑が絶妙に絡んだ。一つは東南アジアにおける日本代表のブランド力向上だ。原専務理事が「アジア戦略の一環」と言うように、日本協会では13年からアジア圏で日本代表戦の放送権ビジネスを展開しており、既に27カ国で放送実績がある。世界的に人気の高いブラジル代表を東南アジアに迎える一戦は集客力も注目度も申し分ない。絶好の“営業活動”となるはずだ。