大谷「気持ちで負けない」

第1戦で先発するオリックスの金子は3日連続で報道陣の取材に応じず、緊迫感を漂わせた。この日も「しゃべらないですよ」とだけ言い残し、険しい表情で球場を後にした。今季は16勝を挙げたが、日本ハムには3試合に投げて白星なしの2敗だった。しかし、高山投手コーチは「何も心配していない。普段通りの投球をしてくれれば」と全幅の信頼を寄せた。
日本ハムの大谷は約30球のブルペンでの投球練習やダッシュなどをこなすと、最後にマウンドに向かった。昨年8月23日から遠ざかっている京セラドーム大阪の感触を確かめるように、17球を投げて本番に備えた。

 球界を代表するオリックスの金子との投げ合いに「確実に実力は(相手が)上。何とか気持ちで負けないように」と気迫こそが勝利への道と考える。強打者がずらりと並ぶ打線との対戦には「糸井さんとか中軸は破壊力がある。前後の打者を抑えたい」と攻略のイメージを膨らませた。

 大谷に第1戦を託した栗山監督は「相手は誰が一番嫌なのか。強力な打者をねじ伏せられる投手」を考え、自然と結論が出たという。チームトップの11勝、162キロの剛速球、底知れぬ大谷の可能性にかけた。